衣笠彰梧/MJ文庫J
最近増えてきたPCゲーム出身のシナリオライターとイラストレーターのコンビ作品。
PCゲームのネームヴァリューという担保があり、さらに読者の気を引く舞台だて、道具立てなども上手と来ては、文庫編集者も安牌という捉え方なんだろう。
イラストレーターの方は画角や色表現の有無などの違いはあれども同じイラストなので問題は少ない。
だがしかし、シナリオライターの方は、PCゲームと小説というメディア自体の違いもさることながら、シナリオ自体で評価されているPCゲームはかなり僅少だという現実を知らないのではないだろうか。
そんな前説をするほど、これがPCゲームだったら佳作だろうが、小説としてはハズレ感が大きかった。
いかつい顔で不良に間違われるが実は良い人で、料理も掃除もできる万能男子も、縁もゆかりもない主人公にいきなり無理難題ふっかける、ワガママ三昧なヒロインも、でもじつはそのワガママもヒロインの悲しい事情の裏返しだった設定も、手垢がつきすぎてうんざり。
ヒロインのワガママさ加減は読んでいるとほとほとウンザリするんだが、これまた主人公はブチ切れたりしないしでストレスが溜まりっぱなし。
PCゲーム出身作家は逆に回避するようになるかも。
